目次
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第六章 藩政の動揺と民衆の動向
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第六節 井上藩の安政改革
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井上二代
井上藩政と領民
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藩側のわずかなすきをもとらえて鋭くついてくる農民たちの中心には常に若者たちがあったと思われる、それ故にこそ藩は若者の動向に深く配慮していたのである。
以上のように現象はさまざまにことなり、村役人と一般農民と若者と、またその名も知れぬ人々と、それぞれ立場も違いながら、つねに民衆が有利になるよう、一揆のエネルギーが有効に利用されたのであった。
こうして村役人ばかりでなく、井上藩政は民衆にたいしてなにくれと心をくばっていかねばならなかった。