台場の構造

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 【三基】『浜名郡史』によるとこの台場は三基築かれ、それぞれ高さ約十五間(二七メートル)、周囲約四十間(七二メートル)の円丘をなし、五百貫以上の大砲三門をすえつけたといわれる。また台場の基部前面は全部石をもって積み、突角をなしており、後方は円形をしている。内部は下層穴蔵をつくり、その上部に大砲をすえ、穴蔵から石階をもって上部に通じていたと記している。【米津浜】現在米津浜に三基のうち中央の台場一基が残っているが、高さはわずか二間にみたず、周囲もはるかに小さなものであり、石積・穴蔵・石階などのいずれをもみとめがたい。なお大正十五年発行『浜松市史』には台場は安政二年に完成したと記しているが、上述したとおり、安政三年とした方がよいと思われる。