目次
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第六章 藩政の動揺と民衆の動向
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第六節 井上藩の安政改革
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資金調達
調達金下命
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【安政四年】安政四年も井上藩は村役人らに頼って資金調達をつづけた。同年十月朔日、家老伏谷又左衛門の家へ村役人二十人余が引きだされ、「今一段出精いたし呉候様御頼之御言葉有之」、それより酒肴となるのが、お定りのことであったし(『高林家日記』安政四年十月朔日条)、年末には資金調達に奔走した村役人に名目上の特権を与え、新味のない資金調達政策をつづけた。