生活の哀歓

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 農民たちにとって、もちろんいやな苦しいことばかりがつづいたのではない。作柄の悪い年ばかりあるのでもなく、良い年もある。労働の喜びもあったであろう。厳しい倹約とりきめの中にも、鎮守社の祭りやさまざまの哀歓もあったはずである。