老中就任

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 このように井上藩の存続は浜松の人々の犠牲によることが多く、藩主正直は文久二年(一八六二)十月九日老中に昇進した。公武合体の名のもとに有力親藩・外様大名の発言が、幕政に大きな比重を占めるようになったころであった。そして京都には尊攘派の下級武士が暗躍し、将軍が上洛する必要もおこった。