目次
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第六章 藩政の動揺と民衆の動向
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第七節 慶応年間の藩政改革
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浜松の文久三年
煩雑な取締令
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将軍の通行ともなると、なんと煩雑な取締りに服さればならないことか、浜松の人々の生活は大きな影響をうけたことであろうし、また今度の通行はことさら大変なことに思われた。浜松地方の民衆はいろいろの面でこの通行に協力しながらも、不安げに複雑な気持ちで見送る者も多かったことであろう。離檀運動を進めていた浜松付近の神主たちも、寺社役所からの要請にこたえ、僧侶とともに馬込で沓草鞋や赤飯・蠟燭を無料で提供した。