国産品売捌

399 ~ 400 / 686ページ
一、御国産捌方之事
 「国産を以他国ニ送り他国之金銀を自国へ取入候と申ハ第一之経済……御仕法第一之工夫」である。【木綿】その当国物産の第一は木綿・第二砂糖・第三琉球・第四絹糸・第五茶・椎茸之類、右之外干姜その他数品があると述べており、下書では白布もあげ、「切レ布、切レ皮ニ至迄も物之上品下品ニ不抱、悉く御買入ニ相成他邦江売捌」き、何でも金にかえようという意気ごみであった。
 この産物を「三百石積より五六百石積迄之御手船三四艘新造、御印を押立」日本中積運び「御国産一箇百倍之利を計る」とすこぶる明るい見とおしをたてており、藩側の奮発を期待している。下書ではこのほかに産物会所を三都にかぎらず、長崎・蝦夷地にもおき、掛塚湊(磐田郡竜洋町)・舞坂(浜名郡舞阪町)・城下の浜松宿・関西にも会所をおいて御手船をもって運漕・交易すべしと述べている。