目次
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第六章 藩政の動揺と民衆の動向
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第七節 慶応年間の藩政改革
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農兵隊の結成
農民の負担
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薩長らの倒幕計画はこの間、着々と進められていた。浜松の民衆は正確な情報もなく、大きな不安の中に身をゆだねていた。農兵訓練も農民たちにとって大きな負担であったにちがいない。銃隊用に必要な胴乱(どうらん)など、農民自身の支出も少なくなかったようである(『高林家日記』慶応二年十二月四日条)。しかも訓練に費される時間も少なからず、農民たちの被る迷惑は莫大なものがあったといえよう。