報国隊東上

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 九日大総督府軍に従い東進を開始、甲州の民兵隊蒼竜隊も大総督軍に従った。同日沼津泊、十日箱根、十一日小田原着、十二日には藤沢、十三日川崎、十四日池上本門寺に着陣、十五日大総督は芝増上寺に入り、報国隊は飯倉町瑠璃光寺に駐屯警備、十七日竹山仙次郎(天王)ら報国隊員数名は、大村藩兵の奪われた錦の肩章を、旧幕御家人らより奪回する功もあった。【江戸駐屯】二十一日いよいよ大総督は江戸城西の丸に入った。報国隊はこれに従って入城ののち、二重橋の外、旧老中邸(いま皇居前広場)を営所として駐屯した。二十二日より報国隊員二十五人、赤心隊員十人で江戸城内訌葉山吹上門、同文庫の警衛を命ぜられ、二十四日には下総(千葉県)市川方面で戦闘に参加、二十七日には褒美として二百六十一両(一人三両宛)をうけた。