目次
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第六章 藩政の動揺と民衆の動向
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第八節 徳川幕府の滅亡と浜松
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遠州報国隊の活動
報国隊員の得たもの
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遠州の民衆が、報国隊の人々が、維新を経て得たものははたして何であったろうか。【多くは故郷で】池田庄三郎のように、倒幕軍へ協力しながらむしろこれがもとで、たちまちのうちに零落するもの、大久保初太郎・長谷川権太夫のように陸海軍の大将・中将に昇進したもの、竹山主馬(謙三)のごとく自由民権運動に加担する者など、新政府への期待をやぶられ、また時流に投じた者もあったが、多くは遠州の村々にあって忠実な神職として、役割をはたしつづけたのであった。