路傍の仏たち

465 ~ 465 / 686ページ
 寺とは呼びにくい仏堂も各地にあった。たとえば享保四年国領組五十三か村には、薬師堂・阿弥陀堂・観音堂など三十二の仏堂があった(次表)。多くは小さい堂で、過半は無住であった。しかし、その中には厄除・治病・招福に効験があり利益があるといわれて、部落の人たちから親しまれた堂も少なくなかった。