水神

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 水神社 稲作地帯のいたるところにあったが、とりわけ天竜川をはじめ馬込川(まごめがわ)・芳川(ほうがわ)・安間川(あんまがわ)の流域に(立野・四本松・西・富屋敷・御給・清光庵村など)多かった。これは、これらの川がしばしば氾濫をくりかえしたためである。【地の神】しかし芋瀬村の水神社のように除地を持つものはまれで、祠も小さく中には屋敷内の地の神と並べて祀るところもあった。なお椎ケ脇(しいがわき)社(天竜市)は天竜川畔にあり由緒ある水神社として知られていた。天竜川の渡船を業とした船越(ふなこし)一色村(当市船越町)ではこの社に灯籠の寄進をしている。五右衛門が新田開発にあたり椎ヶ脇社を崇敬したことはすでに述べた(第四章)。