百人一首講義

495 ~ 496 / 686ページ
 また杉浦国頭は享保十三年・十四年、多くの人々の希望によって百人一首の講義を行なったが、会する人たちはつぎのとおりであった。
 
 (1)斎藤右仲 (1)袴田縫之助 (1)山住外記 (1)山崎千倉 (2)教興寺 (2)善正寺 (4)木村松意 (3)渡辺杏安 (5)篭口美仲 (5)柳瀬勘右衛門 (5)杉浦善吉 (5)佐藤与左衛門 (3)田渕玄統 (3)坂輪春育 (2)真言院 (2)安養院 (2)密蔵院 (5)植田彦八 土屋善次郎 (4)木村忠庵 (5)杉浦惣兵衛 (5)梅谷市左衛門 (4)木村意休 (3)小沢周庵 橋爪六郎右衛門 (1)桑原宮内 (1)金原近江 (1)大橋権十

賀茂真淵筆臨江寺歌会詠草(浜松市元魚町 三浦 巌氏蔵)

 このうち(1)の神官は七人、(2)の僧侶は五人、(3)の医師は四人、(4)の連尺薬種屋木村一統は二人、(5)の七人は浜松の商家であろう。その他女子多数が出席している(山崎久章筆記『百人一首講聞記』)。これほど各界の人々の集まったことは、国頭の人格学識に傾倒したためであろう。