目次
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第七章 文化の興隆
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第二節 国学
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幕末における遠江国学
遠州報国隊
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この国学研究会に集まる人々は、歌を詠み、古学を講ずることにとどまらず、つねに時事を談じ、勤王を論じ、また三河・駿河の同志とも相通ずるに至った。やがてこれらの人々は、遠州報国隊を結成して、官軍警衛のため一死報国を誓って出発した(小山正『賀茂真渕伝』)。(遠州報国隊については第六章第八節参照)
こうして幕末の遠江国学は、真渕・宣長の学問を踏まえ、さらに平田学派の神道思想を多分に受容して、新しく展開していったのである。