目次
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第七章 文化の興隆
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第六節 生活と習俗
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浜松の凧揚げ
起源
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凧揚げは浜松における随一の行事に数えられているので、特にその概要について述べよう。浜松の凧揚げの起原については、信憑するような文献に乏しいが、江戸時代に書かれたという酒井真邑の『浜松城記』(大正十五年発行『浜松市史』)によると、永禄年間引馬城主飯尾豊前守の長子義広の誕生を祝って、入野村の住人佐橋甚五郎が、義広の名を大凧に記して揚げたとあり、これが凧揚げのはじめであろうといわれている。