生活の折目

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 私たちの先祖は、社会生活のなかにおいて、時のリズムに随う周期的の伝承で、重要なおりめ(折目)すなわちせち(節日)にあたり、家々で祖霊をまつり、あるいは神霊に祈願や感謝をささけ、神供を設けてこれを人びとと共にいただき、またその年の豊作を予祝するという、こうした伝承的な行事を永い間のしきたりとして年々くり返してきた。ここでは主にそのような近世庶民の年中行事をとりあげてみたいと思う(社寺関係の行事は第七章第一節参照)。