七月

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七月
 
七夕(たなばた) 七日
 早朝芋の葉にたまった露を集め、硯に移して墨を磨り、短冊形の五色の紙へ、和歌・俳句の類を書いて今年竹につるし、門先に立て、翌日これを川へ流す。
丑浜(うしはま)
 土用丑の日に「丑浜」と称え、海岸に出て海水を浴び、浜垢離(はまごり)をする。この日鰻を食べる。
盂蘭盆(うらぼん)
 十三日~十六日 家々では仏壇をきよめ、精霊棚をつくり、供物や香華を供え、十六日早朝川へ流す。遠州大念仏は部落の寺や、初盆の家を歴訪して、新仏の回向をする(前述、遠州大念仏の項参照)。
虫送り
 この月のうち二夜三夜、竹幹を束ねた長松明(たいまつ)を携えて、これに秋葉社の火を借りて移し、高くかかげて打ちふり、鉦を鳴らし、村境で害虫を放ち送る。金折村では毎年八月、村民惣出で盛大にこれを行なう。