地狂言 年中の祭りや盆などの余興に、その土地の演劇に趣味を持つ人たちが、短期間大衆に見せるために演ずる素人芝居を、地狂言・地芝居または万人講といった。『都田村年代手鑑』の記録を要約すると「寛保三年(一七四三)九月十六日、上・下都田村で金三両、米四斗出し、下都田片瀬、向山で一同狂言をした。役者も銭四百三十二文ずつ出した。けいこするところは見竜院・円福寺・安正寺で、師匠は北国仲八という人であった」と見えている。いま須倍神社境内に建っている舞台は、地狂言などを上演したところである。
都田の舞台(浜松市都田町 須倍神社境内)