目次
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近代編
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第二章 近代浜松の基礎
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第一節 浜松県から静岡県へ
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第五項 浜松県の地租改正
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地租改正の趣旨
税制改革 土地制度改革
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地租改正は廃藩置県後の緊急枢要な政治課題であった。それは国家財政を確立するための税制改革であったが、同時に土地の売買解禁・所有権(一地一主)の確定・石高制廃止(地価の採用)など土地制度改革をともなっており、その政治経済社会的な影響は極めて大きかった。地租改正(改租)の要点は次の通りであった。
【地価 地租】――①土地の地押丈量。②地価の算定。③地租の税率は地価の百分の三とする。これは「旧来の歳入ヲ減セサルヲ目的」としたためである。将来他の税収入増加にともない地租の軽減をはかる(政府の言分)。【地券】明治十年に百分の二・五に改められた④地租の納入義務者は「持主」(地券を交付された土地所有者)で、貨幣で納入する――。
地券