明治維新によって、明治二年正月には今切関所が、三年閏(うるう)十月には本陣が、五年七月には伝馬所及び助郷も廃止となった(「温徳日記」『新居町史』・「松坂春英雑記」『浜松市史史料編五』)。このような駅伝制の廃止は江戸時代を通じ宿場町として生きてきた浜松の宿民たちの生活を根底からゆさぶるものであった。