肉食と牛乳

157 ~ 157 / 729ページ
 食生活の面では、明治七年一月の県布達第十二号に「近来肉食相開屠牛渡世之者モ有之」とあり、浜松・掛川には屠牛会社があり、すでに肉食の風習のあったことがわかる。また十一年十二月二十八日付の『高林日記』によれば、正月用品として牛乳・葡萄酒・牛肉などを浜松で買求めているが、土地の素封家でこの程度であった。牛乳は十七年ころ「遠州興農舍」の浜松出張所で牛乳営業が行なわれている。その年十二月中の一日の牛乳配達量が三升七合五勺(約六七・五リットル)、得意先が六十一軒であったという。