復活運動 陳情団上京

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 四十二年二月一日町民大会を開催し、大挙復活運動開始を決議した。しかるに集団による直接陳情は政府がきびしく禁止していたので「各町より四五名づつの上京委員を選定し、委員は三日夜より続々上京」(『静岡新報』)六日午前中に新橋駅に集会した。【※新居町駅は大正四年一月の開駅】このとき陳情団は浜松駅以外に掛川・袋井・中泉・舞阪・新居の各駅からも各自変装し、三々五々官憲のきびしい目をさけて上京した、と伝えている。これを憂いた静岡県知事は委員の鈴木貫之(士族、安政二年江戸生、浜松紺屋、瞬養学校卒、代言人)・松下九平などを集め軽挙をいましめた(『静岡新報』)という。

日比谷公園に集合した上京陳情団