第三十五国立銀行

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 【二十二年 行在所 十一年】第二十八国立銀行も明治二十二年一月第三十五国立銀行と合併されることになりその支店となったが、この建物が明治十一年の御東幸のさい行在所(あんざいしょ)となったのは特筆すべきことであった。天皇は十一年十月三十一日篠原(しのはら)村の鈴木喜平宅で小休止、午後四時四十五分着。【気賀林】その夜は第二十八国立銀行に宿泊され、翌十一月一日陸軍少尉大平正修と浜松支庁判事千谷敏徳を謁見、特に中村孫太郎(戊辰・西南戦争戦功者)と気賀林を召して奉拝を許した。【金原明善】そして八時発、九時七分中野町村治河協力社で金原明善を謁見、十時出発、天竜川を渡られたのであった。なお、この第三十五国立銀行も三十年には三十五銀行(頭取気賀半十郎)となって普通銀行になった。

静岡第三十五国立銀行浜松支店 当座預金通帳 表紙