小野組支店

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 このほかに銀行類似会社として地元資本ではないが小野組の浜松支店があった。小野組は三井組・島田組と並び称せられた金融業者で、政府の為替(かわせ)方を命ぜられ、地方に多数の支店があった。【火災】浜松の支店もその一つで、浜松伝馬町にあり浜松県庁の出納方を勤めたが、明治七年四月二十七日に浜松の大火のため焼失した。
 
(表)資産金貸附所主要株主表
株数氏名住所
2150気賀半十郎気賀
1250竹山梅七郎下堀
1200横田登代内野
500池川亀太郎池川
500気賀鷹四郎気賀
450平野又十郎貴布袮
300石原幸吉浜松
300川上次三郎内野
250横田茂平内野
250高林 巖有玉
250小杉籐四郎半田
250袴田勘十郎小松
200原田 肇浜松
200山口登久浜松
200小林 治浜松
200福井忠利浜松

 
(表)銀行・類似会社一覧
設立または
開業年月
変更年月銀行(会社)名設立・変更当時の
所在地
消滅年月備考
明治3.3浜松堀留会社敷知郡浜松宿堀留純民営にかかる遠州最初の銀行類似会社、後組織変更、堀留運送となる
明治6.11資産金貸附所敷知郡浜松板屋町明治26.1資産銀行と改称
明治26.1資産浜名郡浜松町大正9.6西遠銀行(第一次)と合併して遠州銀行を設立
明治11.1浜松第二十八国立敷知郡浜松駅明治22.1静岡第三十五国立銀行へ合併
明治11.1隆栄会社浜名郡和地村明治31.6気賀銀行へ合併
明治12.3二俣第百三十八豊田郡二俣村明治31.1営業満期前の特別処分により普通銀行へ
明治31.1立百三十八磐田郡二俣町大正10.10他行と合併して二俣銀行を設立
明治12.9荷質会社浜名郡舞阪明治25.12解散
明治13.9西遠商会敷知郡浜松旅籠町明治18.2明治15年9月、浜松伝馬町へ本店移転。西遠銀行と改称
明治18.2西遠(第一次)敷知郡浜松伝馬町大正9.6資産銀行と合併して遠州銀行を設立
明治14.2笠井長上郡笠井町明治31.2資産銀行へ合併
明治14.9掛塚長上郡掛塚村明治31.3西遠銀行(第一次)へ合併
明治15.2金指引佐郡金指村大正15.2遠州銀行に買収さる
明治15.4宮口麁玉郡宮口村昭和5.6解散
明治15.12竜西社豊田郡中ノ町村明治17.8中野町銀行と改称
明治17.8中野町豊田郡中ノ町村大正6.10西遠銀行(第一次)へ合併
明治15.12涓海社長上郡市野村明治20.8市野銀行と改称
明治20.8市野長上郡市野村昭和3.8他行と合併して西遠銀行(第二次)を設立
明治16.1永世社長上郡平貴村明治37.2永世銀行と改称
明治37.2永世浜名郡北浜村大正14.8遠江銀行へ合併
明治16.3共栄社浜名郡龍禅寺村明治27.9龍禅寺銀行と改称
明治27.9龍禅寺浜名郡龍禅寺村昭和2.8遠州銀行に買収さる
明治16.6浜松(第一次)敷知郡浜松町大正3.7西遠銀行(第一次)へ合併
明治22.9積志社長上郡有玉村明治28.6積志銀行と改称
明治28.6積志浜名郡積志村昭和3.7解散
明治26.4積栄社長上郡小ノ口村明治27.6積栄銀行と改称
明治27.6積栄浜名郡小野口村大正15.6浜松銀行(第二次)に買収さる
明治26.6曳馬合資敷知郡曳馬村明治28.10曳馬銀行と改称
明治28.10曳馬浜名郡曳馬村大正12.8遠州銀行に買収さる
明治26.10気賀引佐郡気賀町大正14.12廃業
明治26.11積立合資会社敷知郡新津村明治33.11解散
明治27.5小松学栄社長上郡小ノ口村明治36.12資産銀行へ合併
明治27.9和田浜名郡和田村明治31.4浜松銀行(第二次)と改称、本店移転
明治28.4芳川浜名郡芳川村大正8.11浜松銀行(第二次)と改称、本店移転
大正8.11浜松(第二次)浜松市昭和18.6現存の静岡銀行へ合併
明治29.11浜名浜名郡曳馬村昭和3.8他行と合併して西遠銀行(第二次)を設立
明治30.1浜松信用浜名郡浜松町明治41.7解散
明治30.3伊平引佐郡伊平村昭和4.12解散
明治30.3浜松貯蓄浜名郡浜松町昭和18.2現存の静岡銀行へ合併
明治30.8遠洋浜名郡篠原村昭和17.4遠州銀行に買収さる
明治30.9遠江貯蓄浜名郡浜松町明治38.10遠江銀行と改称
明治38.10遠江浜名郡浜松町大正15.3遠州銀行と合併
明治31.2二俣貯蓄磐田郡二俣町明治44.6東京へ移転
明治31.2都田引佐郡都田村昭和18.8解散
明治31.2鎮玉引佐郡鎮玉村昭和4.3解散
明治32.5浜松委托(株)銀行部浜名郡浜松町大正11.4銀行部が浜松商業銀行となる
大正11.4浜松商業浜松市鍛冶町大正13.12安田銀行に買収さる
明治32.6倉松浜名郡新津村大正8.5資産銀行へ合併
明治32.9朝日浜名郡龍池村昭和3.8他行と合併して西遠銀行(第二次)を設立
明治33.3新津浜名郡新津村昭和3.8他行と合併して西遠銀行(第二次)を設立
明治33.5二資合資会社浜名郡北浜村明治38.3二六信用銀行と改称
明治38.3二六信用浜名郡北浜村昭和4.2西遠銀行(第二次)に買収さる
明治33.9積富(株)浜名郡富塚村大正4.1天竜(株)へ合併、天富銀行となる
明治33.10笠井商業浜名郡笠井町明治42.10千葉県へ移転
大正4.1天富浜名郡富塚村昭和3.8他行と合併して西遠銀行(第二次)を設立
明治34.2中瀬浜名郡中瀬村昭和5.7二俣銀行へ合併
明治34.11笠井(第二次)浜名郡笠井町大正12.9浜松商業銀行へ合併
明治44.4浜浦浜名郡雄踏村昭和4.4遠洋銀行に買収さる
大正元.10白須賀浜名郡白須賀町昭和3.7遠洋銀行へ合併
大正9.6遠州浜松市昭和18.3静岡三十五銀行と合併して現在の静岡銀行を設立
大正10.12遠江合同貯蓄浜松市昭和2.1内国貯金銀行へ合併
大正15.3遠州金融(株)浜松市大正15.9遠州銀行へ合併
昭和3.7市野・浜名・朝日・新津・天富の五行合併西遠(第二次)浜松市昭和16.1遠州銀行に買収さる
昭和16.4浜松市信用組合浜松市昭和20.4現存の静岡銀行に買収さる
昭和18.3静岡三十五 遠州の両行合併静岡静岡市現存

(『静岡銀行史』)