佐鳴湖(さなるこ)入野村に属した。明治三十四年入野漁業組合(最初佐鳴湖漁業組合と称す)設立。三十六年旧来の慣行によって漁業権を取得した。鯔・鰻・鮒(ふな)・公魚(わかさぎ)・蜆貝(しじみがい)などを産する。半農半漁で明治三十四年漁戸三十六戸、漁民五十六人、舟二十一艘。明治三十八年に湖面埋立予定地の漁業権について埋立請願者と組合との間に紛争が起きている。また高塚の蓮池(はすいけ)も漁場であった(『入野村誌』)。
都田川では鮎(あゆ)・うぐい・蟹(かに)を産した(富田準作『都田村郷土誌』)。
佐鳴湖