浜松八景

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 『浜松土産』(明治三十二年版)をみると、浜松の代表的行楽地として御恵の滝(普済寺の西、服部某の庭園で高十余丈、割烹店の出張所があった)・長者滝(西鴨江、池谷某の庭園)の二滝をあげ、浜松八景として鴨江晩鐘(ばんしょう)・堀留帰帆(きはん)・森田落雁(らくがん)・停車場夜雨(やう)・馬込夕照(ゆうしょう)・愛宕山晴嵐(せいらん)(元魚町付近)・常寒山暮雪(ぼせつ)(五社諏訪神社付近)・古城秋月(しゅうげつ)をあげている。野口八幡宮の桜・天林寺の牡丹(ぼたん)・西来院の藤・高町半僧坊の秋月・鴨江寺の池・平田(なめだ)の蓮・浅田の螢(ほたる)・和地山のつつじ・若林や銭取(三方原)などの桃園も浜松より手近い行楽地であった。

西来院の藤