【二十八年】後者は二十八年五月十五日、連尺通称江間殿(えまどの)小路北裏から午前三時三十分頃出火。火は東北風のため表通りへ延焼し、西側に焼え移り五社小路の浜松米穀取引所及び仲買店を焼失した。なお三方に分れた火の手は伝馬東側八番地・西側一三四番地(喜屋旅館)、江間殿小路南側伝馬・肴町境、北側肴町尾島屋で、連尺東側六七番地・西側三九番地で消し止め午前五時頃鎮火した。【消防組】この辺はさる二十五年三月出火した付近で、家屋が密接した地域なので、容易に鎮火しなかったが、消防組の活動と警官の督励によって大火事にいたらなかった。焼失戸数連尺二十一戸伝馬十六戸計三十七戸であった。