馬込川新川出水

288 ~ 288 / 729ページ
 【四十四年】四十四年八月は、四日の正午ごろ新川・馬込川の両川が氾濫し、「下町」方面は浸水五尺に達し舟・筏(いかだ)をもって往来した。七日にいたってようやく減水した。床上浸水千五百二十八戸、床下七百九十八戸、浸水地域は前年度よりさらに浜松寺島・龍禅寺・海老塚・元城・伝馬に及び、水量長時間にわたり減水せず人々が困却した。
 このように馬込川・新川の出水は、東海道の神明坂下まで浸水するのを常とし、そのたびごとに町民を悩ませたが、大正時代以後両川の改修が進むにしたがって、このような災害がすくなくなっていった。ことに昭和十二年の改修で馬込川は川幅も拡がり水害もなくなった。
 
台風上陸明治23.8.30
27.8.10~12
31.9.6~7
33.9.28
36.9.23
44.7.25
最低気圧958.2mb
(明治33.9.28)
風速SE25.2m/s
(明治38.9.28)
降水量344mm
(明治43.9.9)

 
(表)明治期における馬込川・新川の氾濫状況
年月日浸水区域浸水戸数風害
30.9.8~9最低気圧 962.5mb新川田 板屋 早馬 常磐 池 下垂 八幡地 新 元城 (元目)990戸
日降水量 222mm
31.9.5~7最低気圧 958.7mb新川下垂 池数十戸全潰 32戸
半潰 19戸
大破 70戸
小破 160戸
43.8.7~10日降水量 344mm馬込川
新川
馬込 新 板屋 田 下垂 常盤元目 池 早馬 八幡地 後道 浜松八幡地床上浸水1339戸
床下浸水1238戸
44.8.4~5日降水量 300mm馬込川
新川
馬込 新 板屋 田 下垂 八幡地 浜松八幡地 浜松寺島 龍禅寺 元城 元目 早馬 常盤 伝馬 田 池 海老塚床上浸水1528戸
床下浸水798戸