山本金木(大隅、明治三十九年没、八十一歳)。父を賀茂鞆音(宇布見村、金山神社神官)といった。金木は日坂八幡・渭伊(いい)神社・小国神社・井伊谷(いいのや)宮の神官を勤めた。歌集に『橘蔭詠草』がある。『山本大隅日記』は報国隊資料として知られている。また賀茂水穂(直章、備後、明治四十二年三月没、七十歳)は山本金木の弟。明治二十一年海軍大主計、二十四年靖国神社宮司。関義幹による碑文に「翁博渉国典尤長歌学其所吟詠優々温雅可誦也」とある。『賀茂真淵全集』の監修者である。
山本金木 賀茂水穂