芳村伊四郎

326 ~ 326 / 729ページ
 邦楽には芳村伊四郎があった(本名太田運平、明治十四年浜松田町生、昭和十三年十二月没、五十八歳)。長唄を祖母杵屋弥千代に学び、四十年二月二十七歳で上京六代目芳村伊十郎に入門。まもなく二代目金四郎を名乗り、四十四年十月伊四郎と改名し、大正五年立唄(たてうた)に昇進。昭和六年浜松市主催博覧会の演芸番組のうち長唄「松の栄」(作詩鶯亭金昇、振付花柳寿太郎)と「二葉音頭」は伊四郎の力でなったものであった(「先代芳村伊四郎を語る」『遠州』三号)。