第一次大戦と工業発展

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 浜松地方の工業は東京・大阪の中間に立地するという好条件のもとに、人々の努力により下表のように日露戦争を境に急速に成長した。ついで大正に入って第一次大戦が勃発すると急速に輸出が伸び、次頁の表に見るように大正年間を通じて織物をはじめとして各種生産の急増となって、明治四十四年に比して大正十四年における生産高は織物十・四倍(ただし織物のみ遠州全域)、帽子二・五倍、楽器十二・四倍、氷砂糖五・九倍となり、そればかりか織機をはじめとする機械類・ベニヤ板・プロペラ・木工製品・漁網用撚糸・紡績・菓子類等の新しい工業の勃興をみている。つぎに大正期から昭和にかけての浜松の工業について述べよう。