織物工場の激増

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 大正に入って浜松の工場は急増したが、これを大正三年までの創立百五十工場でみると、織物工場の占める割合は九十五工場(四二六頁表参照)で六十三%、十三年には四百六十五工場中三百六十四工場の七十八%を占め、三年から十三年にかけての工場増加率は三・一倍、織物工場は三・八倍となっている。
 
(表)①明治後期工業生産高(浜松町及び其付近)
生産品明治33年明治39年明治44年明治33年に
対する
44年比
織物2,000,0003,037,0456,209,1963.1倍
帽子167,400280,000404,2502.4倍
楽器100,200300,000386,7853.9倍
氷砂糖56,000154,200345,4826.2倍

(『浜松商工会議所五十年史』)
 
(表)②浜松主要工産品の生産高推移
生産品明治44年大正6年大正14年昭和4年昭和12年昭和14年
織物
(6,209,196)(24,659,725)(64,385,455)(52,724,810)(154,516,991)(116,927,631)
4,063,36525,194,65517,823,42656,624,234
帽子404,250550,000994,0301,192,9851,364,4001,235,191
楽器386,785828,5494,792,9733,633,500約4,566,0002,405,987
氷砂糖類345,482930,0002,029,6312,596,142約2,000,0004,019,300
足袋275,500270,215541,450356,807― 
57,45148,000358,485399,287― 
生糸・玉糸等1,260,047243,0002,304,8491,938,8914,331,935
畳表・茣蓙等386,614― ― ― ― 
酒類685,930112,450352,656338,750― 
味噌醤油205,623197,661616,616442,647― 
ベニア板― 101,435461,899419,000― 
木工製品― 176,6031,106,1761,599,3782,031,318
捺染・染物― 1,700,6253,768,4685,575,45811,619,933
漁網用撚糸― 260,0003,423,7351,507,5377,392,629
菓子― 47,511586,0001,972,4904,146,257
紡績― ― 865,7895,757,620― 
織機― ― 1,207,920887,429約5,560,0007,041,765
各種機械類― ― 1,092,180― 
プロペラ― ― 149,449― ― 
フィルム・印画紙― ― ― 180,1683,135,902
印刷製本― ― ― 332,053― 
鋳物― ― ― ― 1,825,487
計(その他含)50,807,285122,575,000136,156,284

○明冶44年・大正6・14年の統計は『浜松商工会議所五十年史』,昭和4年は『産業の浜松』(浜松市役所発行),昭和14年は『浜松市勢要覧』による
○昭和14年の各種機械類については『浜松市勢要覧』では工作機械となっている
○明治44年をはじめ,織物生産高中( )は遠州全体の生産高
○この生産高には浜松工場の鉄道関係車両,専売局の煙草生産高を含まない
 
(表)③浜松市業種別工業生産高推移 (単位千円)
種別昭和10年昭和12年昭和14年昭和15年昭和17年
紡績工業49,92168.693,64176.479,96859.282,67757.480,27746.6
金属工業1,0141.41,8251.42,0041.42,6151.5
機械器具工業8,76312.08,0916.69,4477.028,20419.661,37535.6
化学工業1,3191.81,4221.23,1352.35,4343.45,0933.0
製材木製品工業2,3923.33,9233.22,0311.56,8664.88,2584.8
食料品工業5,9268.16,5945.49,6567.213,7139.59,2715.4
其の他3,3944.78,9027.328,91721.45,0813.55,3403.1
72,729122,573134,979143,979172,229

(『浜松発展史』)