昭和不況

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 大正九年の株式大暴落、十二年の震災恐慌、昭和二年の金融恐慌、四年からの世界恐慌とあいつぐ不況の中にあって一時は中間景気で生産を続けた浜松地方産業界も、昭和に入ってその生産高において停滞を続けた。そしてこれは工場数・職工数(前頁表参照)の減少ともなった。
 
(表)職工数にみる各種工業の発展度
(単位人)
業種昭和元年昭和6年昭和12年元年に対する
12年の倍率
紡績8,3454,77511,7211.4
(内綿織物)(4,385)(2,834)(6,657)1.5
機械3325412,5017.5
楽器1,1371,0652,3132.1
食料品7826811,2931.7

 
(表)工業構造の変化(職工教による)
業種昭和元年昭和6年昭和12年昭和13年
紡織71.060.258.053.2
(内綿織物)(37.4)(35.7)(33.0)(32.6)
機械2.86.812.421.4
楽器9.713.511.42.7
食料品6.78.66.45.2

○職工数においては昭和6年の不況の最もはげしかった時期に注目
○職工数において,機械工業の発展が著しいことがわかるが,紡織工業も着実に伸びている
(『浜松発展史』)