目次
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第四章 市制の施行と進む近代化
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第二節 近代産業の発達
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第三項 遠州織物
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新しい織機への胎動
高機 チャンカラ
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浜松地方に性能のよい高機(手織機の一種)が使用されはじめたのは文化年間(「変化抄」『浜松市史史料編四』)であったが、明治十五年ごろこれに「バッタン」と称する飛杼装置を取り付けたバッタン付高機が導入されると(チャンカラ機とも呼ばれた)、生産能率がよいので(一日に一反半ぐらいで、これまでの二倍であったという)たちまち普及するにいたった。そしてその使用も全国的にも早く明治二十年ごろには織機台数八百三十台(産額二五万反)に達したという(中道朔爾『遠江積志村民俗誌』)。