織機製造業

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 バッタン(手織機)や足踏機の使用が普及しその需要がふえると、明治の末期から大正へかけて浜松地方にもこれの修理のみならず、その改良を試みたりさらに能率のよい織機の製造を心がける業者も現われてきた。
 
(表)明治後期遠州織物主要生産品統計
   年次明治37年明治40年明治44年大正1年
品目   数量反価格円数量反価格円数量反価格円数量反価格円
綿織物の部白木綿256,61981,843648,375355,4041,354,853718,5982,989,1421,525,345
二子其他
縞木綿
359,971196,8421,933,5541,602,4482,551,6951,957,0172,718,6072,237,362
絣木綿12,80012,070157,225164,328323,308269,618309,437284,277
織色木綿類88,53657,191414,009339,036490,589382,668298,532221,168
綿フランネル2,2004,200※7503,225※6502,795
蚊張地24,8606,96856,07624,86292,39933,04979,80027,330
袴地類2,3002,4202,8483,1335,0726,0867,1498,695
縮木綿12,4008,369
男帯地類10080
女帯地類7,5004,5509,6356,182※39,60013,521
其他57,07836,419114,89260,27859,32049,603215,02185,284
824,364410,9523,336,6442,555,6714,877,2363,416,6396,617,6884,389,461
※40,35016,746※6502,795
絹織物の部縮緬類1090601,1705283,6465293,784
羽二重類1782,946101302761,6792251,375
斜子類1080101304123328167
紬太織類36180
絽類1080101203722325175
紋織類2603,8301,3655,5657353,045
女帯地
平絹類3001,5003201,6003511,753
其他
2443,3766506,8802,56712,9461,89310,299
絹織交
織物の部
二子其他
糸入木綿類
181,752150,668211,234234,35334,21034,120100,782123,258
袴地類1,6001,640
男帯地類900900
女帯地類500350
其他1,035835218,480210,1769,00013,50027
185,787154,393429,714444,52943,21047,620100,784123,265
合計1,010,395568,7213,767,0083,007,0804,923,0133,477,2056,720,3654,525,820
※40,35016,476※6502,795

注:ただし※は本数量とする。
計の数字に多少違いがあるが原本のママ掲載。
(『浜名郡誌』)
 
【ハタゴヤ】それに織機ははじめ木製部分が多かったのでハタゴヤと呼ばれる大工出身者が多かった。その先覚者としては水野奥蔵(天神町村木戸、明治二十五年没、九十歳位)があり、その手がけた改良高機は高能率で遠州縞の生産額を増し新生面を開いたといわれる。