力織機の普及

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 そののち、前述したように浜松地方に織機製造業が勃興し、当時一台二十円位の足踏式に対しその五割増の三十円ぐらいで入手ができるようになり、しかも高能率なのが知られると、明治四十年に九百九十一台の全織機台数の十四%にすぎなかったのが大正二年に七千九百三十一台の六十九%、三年八千百十九台七十六%とめざましい勢いで普及した(『浜松発展史』『遠州織物発展史』)。
 
(表)大正3年頃の織機価格の例
中田式木製20円
豊田式木製45 
池谷式木製30 
池谷式甲鉄製85 
池谷式丙鉄製65 
高柳式木製20円
山下式木製30 
田辺式鉄製55 
池谷式乙鉄製75 
黒川式鉄製90 

(『浜名郡誌』)
 
(表)力織機の普及状況
年次力織機足踏並手
織機
力織機の
割合
明治409916,01914%
411,6365,92022 
422,5454,92134 
432,3485,19731 
443,3213,31450 
大正元5,3632,67567 
27,9313,56469 
38,1192,62776 
49,2511,82184 
511,1121,62188 
613,5251,39791 
713,2841,71989 
820,7052,51889 
924,5222,39191 
1029,6532,28193 

(『浜名郡誌』『遠州輸出織物誌』)
 
(表)動力別機業家数
  年次明治45年大正8年
種別  
石油発動機128128
瓦斯発動機1887
電力16595
蒸気機関7
169810

(『浜松発展史』)