大正七年になると県は大戦後に対処する産業の指導方針を定め、遠州織物については、①広巾織機の使用奨励②品質の向上を図り整理加工の普及③検査を励行して信用の保持、という三大目標の達成を嘱望するところがあった。【市場調査 技術研究】これに応え遠江織物同業組合は海外市場調査(大正七年満州中国方面、大正八年から昭和九年の間に東南アジア・印度・中近東・アフリカ・ハワイなどへ六回)・静岡県工業試験場浜松分場(大正四年浜松馬込町、浜松工業試験場の前身)における染色その他技術の研究、大巾織物調査研究会(大正十年)を開いている。