遠州織物全盛時代 織物王国浜松

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 遠州織物もまた輸出織物好調の波にのって昭和十一年には輸出額も九千四百十八万円余の高額となり全生産額の七十四%と上昇(大正元年は一・一%)、さらに十二年には生産額一億五千四百五十一万余の未曾有の記録破りの最高額に達した。これは明治三十八年の生産額の百九十六万円余の実に七十八・六倍であった。またこれを浜松市でみると、浜松市内の生産状況は下表の通りで、昭和十一年の生産額は三千八百十五万円余で遠州の全生産額の約二十四・七%を占め、まさに織物王国の観があった。
 
(表)浜松市内織物品種別生産表(昭和11年中)
品目数量産額



ポプリンヤール
46,392,639 
9,278,528円
シーチング914,712 128,060 
綿ビロード
(コール天含む)
11,748,203 4,464,317 
綾木綿4,897,350 1,077,417 
縞木綿45,548,442 10,931,626 
白及生平織綿布46,392,639 9,278,528 
綿繻子1,334,663 333,666 
金巾4,644,729 650,262 
天竺木綿1,040,228 145,632 
綿小倉313,580 100,346 
富士絹857,361 625,874 
繻子1,356,850 325,644 
絹縞物及色無地460,153 414,138 



白木綿778,248反544,774 
縞木綿401,794 393,758 
絣木綿11,550 8,316 
織色木綿57,076 66,779 
綿縮2,520 3,024 
綿蚊帳地64,418 28,344 
綿縮及壁267 2,456 
銘仙及節着尺物780 3,354 
着尺セル地612ヤール3,366 
テープ類― 53,577 
畳縁― 531,378 
絹帯地207本2,484 
絹綿交織物― 3,427,158 

(『産業と観光の浜松』)
 
(表)浜松市内織物生産状況
年次製造場数広巾生産額小巾生産額遠州全体
との比
昭和736610,841,405円4,641,872円15,483,277円30.8
〃839414,640,158 4,030,352 18,670,510 22.0
〃935616,668,537 3,310,300 19,978,837 18.0
〃1048027,811,932 4,121,908 31,933,740 27.7
〃1162632,698,408 5,453,591 38,151,999 24.7

(『産業と観光の浜松』)