菜種・ヘチマ・莞・葉煙草

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 当時の浜松市の工芸農産物の主なものは菜種・ヘチマ・莞(ふとい)(太藺)・葉煙草などである。菜種については市内富塚地区に搾油(さくゆ)業者(四軒)がいるので他の地方のように栽培が衰亡するということはなかった。莞(ふとい)は馬込川流域の白脇地区に多く産する。従前は沼田を利用して栽培したが、近年太藺蓆(ふといむしろ)の価格上昇にともない栽培面積も増し、その製織(蓆(むしろ))は女子の副業として広く東西に販売されている(昭和十年代前半)。ヘチマは特産物として外国に輸出された。

太藺干