浜松二俣線

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 ②浜松・二俣間 大正七年七月創立の浜松自動車株式会社(本社浜松市大字田、社長久野幸太郎)によって営業が開始された(浜松自動車商会の経営権を継承したという)。営業の不振もあり幾多の曲折を経て昭和二年六月遠州電気鉄道株式会社に買収された。
 
【プロペラ船】当時、北遠を結ぶ交通機関として鹿島・西渡間の天竜川を就航する天竜川飛行艇株式会社(大正十二年設立、昭和六年解散)があった。所要時間上り約三時間半、下り約二時間、運賃三円であった。吃水(きっすい)の浅いプロペラ船で轟音を響かせながらの運行は珍しく人気があり、このプロペラ船の乗客を浜松自動車側と遠鉄側とが奪いあうようすはすさまじいものであったという。