西遠高等女学校 誠心高等女学校

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 明治四十四年に私立浜松実科女学校(明治四十三年高等女学校令改正により実科高等女学校が制定された)が廃止され、同一経営者によって大正九年に私立西遠高等女学校(西遠女子学園の前身)が創立されたのもこの市民の希望に応えるためであった(このとき浜松実科女学校の代りとして新設したのが修業年限二年の浜松淑徳女学校であった)。しかし西遠高等女学校のみでは不足で、十三年二月に浜松市大字松城(現在松城町)に創立をみたのが私立誠心高等女学校(誠心高等学校の前身)であった。誠心・敬愛を校是とし、修業年限四か年(昭和二年に五か年制)、定員四百名で、設立者は校主長谷川鉄雄(明治十四年長谷川貞雄の三男として生れ家を嗣ぐ、東大工学部卒、明治二十年浜松松城町に東京より転住、昭和二十年八月没、六十三歳)で、陸軍予備少将山下五三郎(浜松高町住、昭和十二年退職、同十八年一月没、七十四歳)を迎えて校長とした。校地は長谷川鉄雄の私邸の提供にかかわり、「いしくも咲ける園の白梅」は「われらが心の姿」と校歌はうたっている(誠心学園『学校要覧』)。
 
(表)浜松市内の高等女学校(昭和16年)
校名所在地修業年限職員数学級数生徒数
総数387472,654
市立浜松高等女学校松城町434201,108
5
私立西遠高等女学校佐藤町43317993
私立誠心高等女学校松城町52010553