会場

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 ①会場及び建物
 
【東会場】東会場  位置 元浜町及び天林寺境内 敷地 三万四千二百平方メートル
  主要建設物(国産館・静岡県館・農林水産館・迎賓館)
  特設建設物(満蒙館・朝鮮館・奈良館・発明館を始めとしラジオ館・音楽堂・演芸館等七〇余棟)
 
【西会場】西会場  位置 鴨江町(現中部電力株式会社構内) 敷地 八千二百平方メートル
  主要建設物(機械館・国産館・野外劇場)
  特設建設物(樺太館・水族館・子供の国を始めとし大小二〇余棟)
 
【出品物】②出品種類点数及び出品者
 出品種類点数(染物・機械・製作・化学の諸工業品・国産産業品・貿易品・参考品点一〇万二八六七点)
 出品人員(朝鮮・台湾の二総督府、樺太・南洋の二庁、南満州鉄道会社及び一道三府二九県に亘り三七九二名)
 
【会場の賑わい】浜松駅前には歓迎門(市の西端森田町と東端の相生町にも建設)が建てられ、始めて見る博覧会の近代的な建造物に入場者はあとをたたず、ことに日曜日・祝祭日及び鴨江彼岸中と凧揚げ期間は、開館を待ちわびる人の列で身動きもできぬほどで、しばしば入場の制限を行ない、西会場は彼岸中の鴨江寺にも近く、人出のため夜間開場をする有様であった。ならべられた新鋭の機械や出品物に驚異の目を見張るとともに、当時ようやく関心を持たれはじめた満州・台湾・中国・南洋・樺太について、展覧品を通じ理解を深めることができた。余興も興味を添える点で必要ということで、東会場の天林寺公園には演芸館(観覧料大人一名三〇銭)を設け、浜松芸妓の手踊(浜松にちなんだ長唄新曲「松の栄」・常盤津「浜松踊」を上演、浜松情調の盛り上げに努めた)のほか舞踊・歌劇・軽演劇・万歳・奇術・空中サーカス・生蕃人の舞踊などを催したが、それも人気を呼んで一日二回を三回興行とするほどの盛況であった。