演劇場

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 【新歌舞伎座】ここで目を芝居小屋に転ずると、昭和十二年二月歌舞伎座が焼失以来劇場がなかったが、十五年になると元魚町に新歌舞伎座、砂山町に昭和座が新築開場した。新歌舞伎座の柿落(こけらおと)しには尾上菊五郎一座が来演しているが、このような興行も灯火管制がきびしくなると、上演が困難になっていった。
 なお、こうした環境の中に育まれた人の中に後日監督となった木下恵介(浜松鍛冶町)や、松竹キネマ蒲田スタジオに女優として入所した小百合葉子(引佐郡滝沢。昭和六年六月十四日『日本民声新聞』)があった。