文芸と青年

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 【青年雑誌】そのころ浜松地方に青年向きの月刊修養雑誌『青年雑誌』や『尚徳雑誌』があり、この二誌は当時の浜松地方の青年たちに文学思想を普及するにあずかって力があったことはすでに述べた。
 
【中村孤月】そうした環境の中に育った文学青年たちに、中村孤月(八郎・浜名郡曳馬村早出)・坂口刺青(利三郎、当市元魚町)・松本長十郎・法月歌客・本田庄太郎などがあった。大正三年三月『少年世界』の主筆巌谷小波が浜松で童話会(浜松教育会主催、若松座)を開いたときの浜松五社神社前の記念写真には当時の文学少年坂口利三郎などの顔が見える。