文芸誌

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 『死の塔』につづき文芸誌や文化誌などがつづいて発行されるようになる。
 
【純真】例えば『純真』は、大正十一年刊。純真社(当市旅籠町五〇、編集兼発行人尾藤光之助)発行の文芸誌。同人は三上時太郎(谷島屋店員)・林久雄などがあった。十一年の九月号をみると、小説を松本長十郎・時克比古・竹中八重子(同人)、短歌を中谷福男(谷島屋店員)・石黒春峰(同人、新聞記者)、詩を永田武之(同人)・中道朔爾(同人)などが執筆している。【光浴】また十三年発行の文芸誌『光浴』(当市池町二二、編集兼発行人花井陽三郎、同人松本長十郎など)があり、同年八月号をみると羽仁春・永田武之・杉浦けいいち(慶一)・杉浦儀一郎(慶一の実兄)・時直輔・時八重子が寄稿している。【鈴蘭】このほか鈴木愛作(当市旅籠町)・松井多門による『鈴蘭』(大正九年十一月、一号で休刊、鈴木覚馬の長子乾也の小説を掲載)、竹内鉱太郎・堀見宗男・和多田幸一(当市東伊場町)による『砂丘』(大正十年一月より六月まで四号で休刊)、松井多門の弟正之の『よつば』(大正十一年九号で終刊)などがあった。