また郷土展覧会なども行なわれるようになる。すでに述べたよりほかに昭和十一年及び十二年には「郷土諸家遺墨展」(浜松市立図書館)が、また「浜松城の展覧会」(昭和十三年十二月谷島屋ホール)が行なわれている。
郷土関係書籍の発刊には浜松の昭和堂(当市高町、白柳友治)・宝林堂(当市連尺町、近藤用一)などもあった。昭和十一年浜松市商品陳列所で両店が開いた古書展覧会はこの種のものとしては浜松最初の催しであった。【近藤用一】近藤用一(昭和五十四年十二月没、七十五歳)の蒐集になる遠州黄檗宗関係書画をはじめ川上秀治の筆写本などの郷土史料は浜松市立中央図書館に寄贈されている。