浜松市警防団が発足したのも昭和十四年四月であった。これよりさき、浜松市では各町総代・在郷軍人会・消防組が中心となって地域・職域・学校を単位とし空襲に備えて防護団(浜松市役所に本部をおく)を結成し、昭和十一年九月にはこれらの各種団体の統轄機関として浜松市連合防護団を設けたのであったが、十二年四月の防空法の公布につづき十四年一月には警防団令が制定されたので消防団との円滑な連絡をはかるため、両者合同して警防団の結成(宣伝部・警報部・灯火管制部・交通整理部・衛生部・避難所・管理部・工作部)となったのであった。同時に市内を分団に分ち、十八年には四分団を新設して十六分団制を敷いた。また、これと前後して町内会や隣組等による自衛防火群や官庁・会社・工場・学校・病院・興行場等の職域による特別防衛団も編成され、警防団の防空活動を積極的に支持する体制が整った。十六年八月設置の浜松市役所の特別防衛団もその例である。