[坂田啓造]

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 昭和二十二年(一九四七)四月十五日の決選投票の結果、市長には坂田啓造が当選し、第十一代の市長に就任した。前年十一月以来空白となっていた市長が新たに決まったことと、初の民選市長が誕生したことに大きな意義があった。坂田は明治三十三年に浜名郡浅場村東若林に生まれ、東京帝国大学法学部政治学科を卒業後、一時民間会社に入ったが、後に岡山県警察部保安課長となった。この後、数県の警察課長・学務課長・内政部長などを歴任し、行政経験が長かった。ただ、坂田が市長に就任したころの浜松は衣食住はもとより、教育、産業、医療などあらゆる面で最悪の状況下にあったのである。