【民衆警察協議会】
昭和二十一年五月県警察部は各警察署に対し、民衆警察協議会の設置を指示した(『静岡県警察史』下巻 七九四頁)。それは、戦後、特に青少年犯罪の増加から、防犯への意識を高め、そうした団体の組織化と育成を図るとともに、民衆の警察に対する要望などを聴取するためであった。浜松署においても、同年六月二十日同署で発会式が催されている。会の構成員は各種団体代表者を網羅していた(『静岡新聞』昭和二十一年六月十六日付)。具体的には警察官吏、司法保護委員や青少年補導機関の代表者及び学識経験者であった。具体的な協議事項について、同年九月十日の会では、市内夜間警備、八・一価格徹底(八月一日から主な食糧や物資は闇価格ではなく公定価格での売買とする)等が取り上げられたようだ(『静岡新聞』昭和二十一年九月八日付)。
【学生治安協議会】
そのころ、学生を対象とした学生治安協議会という組織もあった。昭和二十二年九月二十六日浜松署で、浜松署長・県警察部刑事課長・県教育課長・少年審判所長等が出席し、青少年不良防止について話合いが持たれた。対策として、学生の不良化防止には学園の環境を良くすること、学校をさらに学生にとって魅力的にすること等が掲げられたが、今後一段と関係当局との連繋を緊密にすることとなった(『静岡新聞』昭和二十二年九月二十七日付)。