【自由研究 クラブ活動 北部中学校野球部】
昭和二十二年に新制中学校が出来た時には選択教科に自由研究というのがあった。これは生徒の興味や能力に応じた自由な学習やクラブによる学習、学級の活動などに当てられた。ただ、初期は学校の態勢が整わず、教科に振り替えられたり、校舎や校庭の整備などをしていた学校も多かった。また、当時は学芸会や文化祭、弁論大会などが各校で盛んに行われ、その準備に多くの時間を要したので自由研究をこれに当てていた。新制中学校の特色の一つに放課後のクラブ活動がある。折からの野球ブームに乗って北部中学校では四月に野球部が誕生、北中野球部の精神は「スポーツは人間を作る」とのことで猛練習を開始したとある(『北中タイムス』第一号)。この年には市内全校に野球部が誕生し、リーグ戦が行われた。これは浜名郡の学校も同様であった。水泳や陸上・排球などの運動部以外に、美術・社会・郷土研究などの文化部も数多く誕生し、各種の大会や展覧会が華々しく開かれた。ユニホームには学校名がローマ字で記されるなど、戦前では考えられなかったことが次から次へと登場したのである。